中途半端なヲタから見た世界をぼんやりと綴っていきます。守備範囲はPC、ラノベ、ギャルゲとか。
ここはどこだろう。僕は僕だ。そうだ、ここは僕の家だ。何か夢を見ていた気がする。
「○○さん、○○さん」
僕はまだ寝ぼけているのだろうか。
「○○さん、朝食の準備ができました。早く起きないと学校に遅刻しますよ」
聞き慣れない声がする。
そうだ、僕は大富豪だった。
東京ドーム10000個分の敷地に立つ某テーマパークの城もびっくりの大豪邸。
メイドも執事も3メートル間隔で廊下に立っていて僕が通るとお辞儀をする。
「あと5分、あと10分が命取りなんですからね。さあ起きて」
厨房には5ッ星レストランクラスの料理人が10人いて、毎回誰かのパーティをするかのような量の食事が出る。無論僕一人の為に。
家族はみんなどこかへ行ってしまった。
僕もどこにもいなかった。
「もう・・・・あと5分だけですよ?」
僕は勇者で姫と結婚することになった王様だった。
猫は三味線、犬は津軽海峡。
そうだ、明日はシベリアに行こう。でも行ったら何故かエアーズロックがあった。ナイアガラです。
無線連絡しないと。刑事が追ってくるよ。僕は地震だから。
・・・・・
ダメだ!ここで寝ちゃダメだ!
僕は落ちかける意識をなんとか振り払おうとする。
しかし布団の魔力は凄まじく、僕は暗闇へと引き込まれそうになる。
そんな時、伝説の巫女であり僕のパートナーであるクロロホルムに魔法を使って助けてもらった。
ホルマリン漬けにされるところだったの。彼女は言った。さあ、僕は悪魔だ。人々の夢は僕のものだ。
違う。そんなんじゃない。僕はただの人だ。そしてここは僕のベッドだ。今日は学校だ。
なんとか目を開ける。天井を見て、横を向いて、時計を見る。近眼なのでよく見えないが、大体何時かはわかる。
10時35分。そんな馬鹿な。完全に遅刻じゃないか。
一気に目が覚めた。慌てて眼鏡をかける。時計を見る。
7時50分。長針と短針を間違えていたらしい・・・・。
しかし、起きるにはちょっと遅い時間だ。目覚しはセットしておいたはずだが、鳴った記憶は無い。
目覚まし時計に慣れてきたんだろうか。人間、慣れると無意識になんでもやってのけるのかもしれない。
僕はベッドからもそもそと出る。伸びを一発。あ、伸びとあくびは頭を活性化させる効果があるらしいよ。
今日も寒いなぁ。もう春なのに。パジャマを適当に脱いで放置。
あ、しまった、服用意してなかった。クローゼットは1階だ。寒いが、我慢できないほどではない。パジャマをまた着るのはめんどくさい。
あくびをして、部屋を出る。尿意を強く感じる。トイレ→クローゼット→洗面台。うん、完璧な計画だ。手はいつ洗うのかだって?HAHAHA、そんなこと気にしてたらハゲるぞ。
トイレは階段を下りてすぐ右だ。とんとんとんとん、と降りていく。
カチャ。僕はドアを開けた。女の子が座ってた。絶賛放尿中(音でわかります)。
「・・・え?」
「すみません間違えました」
僕はドアを閉める。あれ?
「きゃあああああああああああああ!」
え?え?え?
うちに、こんな若い女の子いたっけ?
「あ、あ、ああ、あ、あ、あ、あのっ!」
「あ、はい、なんでしょう」
「開けないでください!」
いやーはい、わかってますよ、開けませんって。
「つかアンタ誰だああああああああああああ」
「え!?」
「そうか!これ夢か!なんか超リアルだけど夢なんだ!」
「え」
「うっひょう!うちに女の子が突然居候とかそういう夢か!ひゃっほおおおおおお」
「えええええええええええええ」
「それでこんなベッタベタなイベントなんだな!この後親から電話があって『うっかり預かることになっちゃってうっかり伝え忘れた!ヘナっ★』とかそういう展開だろ!」
「ヘナっ★って何!?テヘっ☆とかならわかるけどどヘナっ★って何!?」
「そしてその居候と恋に落ちてハッピーエンドか!・・・まあ夢だしそこまで行く前に起きちゃうんだろうなぁ、ああ、もったいない。胡蝶の夢、胡蝶の夢」
バンっ!
トイレのドアが開く。ちなみにうちの家のトイレは中のほうに開くので頭を打ったりはしない。というかトイレって普通内開きだよね。
「何言ってるんですか○○さん!私は・・・・」
そういえば僕、今パンツ一丁。
「きゃあああああああああああああああああ」
「これもお約束の展開!」
「早く服着てください!」
「サーイエッサー!」
僕は言われた通りにクローゼットへ向かった。
・・・あれ?これ夢じゃなくね?
クローゼットに入って落ち着いてきたので、考える。
やっぱり、これは夢じゃない。明晰夢かなとも思ったが、明晰夢の場合は「これは夢だ」と分かる夢のことだ。
でも、これは夢じゃない。と思い込む夢かもしれないけど、それにしてはリアルすぎる。ここは夢の中ではないと結論付けた。
じゃあ、さっきの女の子は一体誰?やたら可愛かった・・・気がする。あんまり顔は見てない(別に他の部分に注目してたわけではない)。
とりあえず、服を着る。現実だ。間違いない。
僕はリビングへと向かった。
女の子だ。間違いなく女の子だ。僕は知らない。こんな可愛い子を見たことすらない。
テレビで見る芸能人だのよりよっぽど可愛い。
「・・・あの」
その子は、なんだか申し訳なさそうな感じに言った。ちょっと顔が赤いかもしれない。
服装は、ブレザーの制服。見たことが無い。
「目、覚めましたか?」
テーブルの脇に立つ彼女。朝食の準備がしてある。
「うん、覚めたよ」
僕の妄想が生み出した産物、という可能性もあるにはある。その場合はちょっと病院まで行って来ようと思う。
「で、君は、一体誰だい?」
「やっぱり、まだ目が覚めてないですか」
会話になっていない。というか、僕がこの子を知っていて当然だと言いたげだ。
「いや、おれと君は初対面だろ。何でこの家にいるの?新手の泥棒か?」
やべ、まだトイレ行ってないや。
「泥棒・・・私が泥棒に見えるんですか?」
悲しげな顔をする彼女。可愛い子はどんな顔をしていても可愛いって本当だったんだ。
しかしそれよりトイレに行きたい。
「いや見えないけどさ」
トイレには行きたいが、もしかしたら泥棒かもしれないのでここを離れるのは不味い。
(ちなみに何で不味いのかはその時考えてませんでした。泥棒だとしたら危ないのでトイレに逃げ込んだほうがいいです)
「・・・本当に、私のことがわかないんですか?」
本当は僕はトイレに行きたいんだ。
「ああ、わからない」
ところで、この尿はいつから貯めているんだろう。寝たのが昨日の夜25時頃。寝る前にトイレに入ったので計7時間+α分の尿ということになる。
「・・・・」
いや泣くなよ、僕だって今にも泣き出しそうだよ(主に股間が)。
「・・・・うう」
オイオイマジ泣きかよ。どうしよう、トイレ行けない。
「・・・・の・・・・」
嗚咽交じりに、何かを言ったようだが僕はトイレのことで頭がいっぱいトイレ。
「○○さんの、馬鹿ー!!」
「ごぶっ」
グーパンチされたような気がした。気がしたのだが、僕はなんだか気持ちが良くなって気を失ってしまった――
(プラス思考は良いことです。それだけで人生が楽しくなるような気がしませんか?僕はそんなことないと思います。)
次回に続く。
「○○さん、○○さん」
僕はまだ寝ぼけているのだろうか。
「○○さん、朝食の準備ができました。早く起きないと学校に遅刻しますよ」
聞き慣れない声がする。
そうだ、僕は大富豪だった。
東京ドーム10000個分の敷地に立つ某テーマパークの城もびっくりの大豪邸。
メイドも執事も3メートル間隔で廊下に立っていて僕が通るとお辞儀をする。
「あと5分、あと10分が命取りなんですからね。さあ起きて」
厨房には5ッ星レストランクラスの料理人が10人いて、毎回誰かのパーティをするかのような量の食事が出る。無論僕一人の為に。
家族はみんなどこかへ行ってしまった。
僕もどこにもいなかった。
「もう・・・・あと5分だけですよ?」
僕は勇者で姫と結婚することになった王様だった。
猫は三味線、犬は津軽海峡。
そうだ、明日はシベリアに行こう。でも行ったら何故かエアーズロックがあった。ナイアガラです。
無線連絡しないと。刑事が追ってくるよ。僕は地震だから。
・・・・・
ダメだ!ここで寝ちゃダメだ!
僕は落ちかける意識をなんとか振り払おうとする。
しかし布団の魔力は凄まじく、僕は暗闇へと引き込まれそうになる。
そんな時、伝説の巫女であり僕のパートナーであるクロロホルムに魔法を使って助けてもらった。
ホルマリン漬けにされるところだったの。彼女は言った。さあ、僕は悪魔だ。人々の夢は僕のものだ。
違う。そんなんじゃない。僕はただの人だ。そしてここは僕のベッドだ。今日は学校だ。
なんとか目を開ける。天井を見て、横を向いて、時計を見る。近眼なのでよく見えないが、大体何時かはわかる。
10時35分。そんな馬鹿な。完全に遅刻じゃないか。
一気に目が覚めた。慌てて眼鏡をかける。時計を見る。
7時50分。長針と短針を間違えていたらしい・・・・。
しかし、起きるにはちょっと遅い時間だ。目覚しはセットしておいたはずだが、鳴った記憶は無い。
目覚まし時計に慣れてきたんだろうか。人間、慣れると無意識になんでもやってのけるのかもしれない。
僕はベッドからもそもそと出る。伸びを一発。あ、伸びとあくびは頭を活性化させる効果があるらしいよ。
今日も寒いなぁ。もう春なのに。パジャマを適当に脱いで放置。
あ、しまった、服用意してなかった。クローゼットは1階だ。寒いが、我慢できないほどではない。パジャマをまた着るのはめんどくさい。
あくびをして、部屋を出る。尿意を強く感じる。トイレ→クローゼット→洗面台。うん、完璧な計画だ。手はいつ洗うのかだって?HAHAHA、そんなこと気にしてたらハゲるぞ。
トイレは階段を下りてすぐ右だ。とんとんとんとん、と降りていく。
カチャ。僕はドアを開けた。女の子が座ってた。絶賛放尿中(音でわかります)。
「・・・え?」
「すみません間違えました」
僕はドアを閉める。あれ?
「きゃあああああああああああああ!」
え?え?え?
うちに、こんな若い女の子いたっけ?
「あ、あ、ああ、あ、あ、あ、あのっ!」
「あ、はい、なんでしょう」
「開けないでください!」
いやーはい、わかってますよ、開けませんって。
「つかアンタ誰だああああああああああああ」
「え!?」
「そうか!これ夢か!なんか超リアルだけど夢なんだ!」
「え」
「うっひょう!うちに女の子が突然居候とかそういう夢か!ひゃっほおおおおおお」
「えええええええええええええ」
「それでこんなベッタベタなイベントなんだな!この後親から電話があって『うっかり預かることになっちゃってうっかり伝え忘れた!ヘナっ★』とかそういう展開だろ!」
「ヘナっ★って何!?テヘっ☆とかならわかるけどどヘナっ★って何!?」
「そしてその居候と恋に落ちてハッピーエンドか!・・・まあ夢だしそこまで行く前に起きちゃうんだろうなぁ、ああ、もったいない。胡蝶の夢、胡蝶の夢」
バンっ!
トイレのドアが開く。ちなみにうちの家のトイレは中のほうに開くので頭を打ったりはしない。というかトイレって普通内開きだよね。
「何言ってるんですか○○さん!私は・・・・」
そういえば僕、今パンツ一丁。
「きゃあああああああああああああああああ」
「これもお約束の展開!」
「早く服着てください!」
「サーイエッサー!」
僕は言われた通りにクローゼットへ向かった。
・・・あれ?これ夢じゃなくね?
クローゼットに入って落ち着いてきたので、考える。
やっぱり、これは夢じゃない。明晰夢かなとも思ったが、明晰夢の場合は「これは夢だ」と分かる夢のことだ。
でも、これは夢じゃない。と思い込む夢かもしれないけど、それにしてはリアルすぎる。ここは夢の中ではないと結論付けた。
じゃあ、さっきの女の子は一体誰?やたら可愛かった・・・気がする。あんまり顔は見てない(別に他の部分に注目してたわけではない)。
とりあえず、服を着る。現実だ。間違いない。
僕はリビングへと向かった。
女の子だ。間違いなく女の子だ。僕は知らない。こんな可愛い子を見たことすらない。
テレビで見る芸能人だのよりよっぽど可愛い。
「・・・あの」
その子は、なんだか申し訳なさそうな感じに言った。ちょっと顔が赤いかもしれない。
服装は、ブレザーの制服。見たことが無い。
「目、覚めましたか?」
テーブルの脇に立つ彼女。朝食の準備がしてある。
「うん、覚めたよ」
僕の妄想が生み出した産物、という可能性もあるにはある。その場合はちょっと病院まで行って来ようと思う。
「で、君は、一体誰だい?」
「やっぱり、まだ目が覚めてないですか」
会話になっていない。というか、僕がこの子を知っていて当然だと言いたげだ。
「いや、おれと君は初対面だろ。何でこの家にいるの?新手の泥棒か?」
やべ、まだトイレ行ってないや。
「泥棒・・・私が泥棒に見えるんですか?」
悲しげな顔をする彼女。可愛い子はどんな顔をしていても可愛いって本当だったんだ。
しかしそれよりトイレに行きたい。
「いや見えないけどさ」
トイレには行きたいが、もしかしたら泥棒かもしれないのでここを離れるのは不味い。
(ちなみに何で不味いのかはその時考えてませんでした。泥棒だとしたら危ないのでトイレに逃げ込んだほうがいいです)
「・・・本当に、私のことがわかないんですか?」
本当は僕はトイレに行きたいんだ。
「ああ、わからない」
ところで、この尿はいつから貯めているんだろう。寝たのが昨日の夜25時頃。寝る前にトイレに入ったので計7時間+α分の尿ということになる。
「・・・・」
いや泣くなよ、僕だって今にも泣き出しそうだよ(主に股間が)。
「・・・・うう」
オイオイマジ泣きかよ。どうしよう、トイレ行けない。
「・・・・の・・・・」
嗚咽交じりに、何かを言ったようだが僕はトイレのことで頭がいっぱいトイレ。
「○○さんの、馬鹿ー!!」
「ごぶっ」
グーパンチされたような気がした。気がしたのだが、僕はなんだか気持ちが良くなって気を失ってしまった――
(プラス思考は良いことです。それだけで人生が楽しくなるような気がしませんか?僕はそんなことないと思います。)
次回に続く。
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高専生。留年の危機に晒されながら精一杯だらけながら生きていたら本当に留年してしまいました。永遠の17歳ということにしておきます。趣味はパソコンいじりと読書とか。
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