俺たちに翼はない レビュー

「俺たちに翼はない」

という作品なんですよ。
同ライターの前作の信者ということで一応同ライターの信者なんですが、あまりの出なさに半分ネタにしながら信者やってたのは皆様の記憶に新しかったり古かったりすると思います。
存在を知ってからまるっと3年以上経ってますよとこのブログでも何度も何度も何度も書きましたね。

そんなわけでネタゲーとの印象が強い作品だと思われてますね。
いいです、一本買う金で二日三日分のバイト代がすっ飛ぶものなんで、積極的に購入を勧めたりは致しません。
Navelの商法が気に食わないという方も結構結構。アレはねーわと思いました。買ったけど。
延期したゲームは総じてクソゲーと半ば世間に浸透しているからこれもどうせクソゲーだろうと思って頂いて結構です。
でも延期に延期を重ねたマブラヴオルタネイティブは神作品だと思うよ。

発売から一月経ちました。能動的にプレイをする期間は終わったと思います。
この記事を見て、じゃあやってみようかなと思って頂けたら嬉しい限りですし、もう一生やらねーって思われるのも、非常に残念ですが仕方のないことだと思います。
そういうわけで、この記事では極力ネタバレは避けながら執筆します。
未プレイの方も安心してお読み下さい。この時点でプレイしたくなったという方はここで読むのをやめたほうがいいかもしれません。

非常に前フリが長くなりました。
ここまで読んでくれてありがとう。
信者として精一杯の紹介をさせて頂きます。

さて、Navelといえば一部例外もありますが、まあシャッフルだのチックタックだのごく普通の萌えゲーメーカーですよね。一部例外を除く。
このゲームはそういうごく普通の萌えゲーではありません。
むしろ「ただの萌えゲー」好きはやってはいけません。
とあるレビュアーさんの言葉を借りると「エロゲとしての大事なネジが一本完全に擦り切れている」
人によっては嫌悪感丸出しで「理解できない」を連発する類のゲームです。
他人にお勧めできないエロゲリストにまた一本加わりました。

「スマガ」ってあるじゃないですか。
アレ、某掲示板仲間が面白いと言ってたのでやってみて自分もドハマりしてコンプしたんですが、なんていうか、欠点が無いゲームですね。
しかし、強烈なインパクトが無い。こう、やってみてどうだった？って言ったらスラっと「面白かった」っていう感想が出てくるゲームです。
それはそれでいいんですが。ニトロプラスのゲームだけだったら「スマガのほうが面白かったけど、沙耶の唄とかデモンベインとかカルネヴァーレとかのほうが好きだな」みたいな。
「俺つば」は、はっきり言って欠点だらけのゲームです。
欠点だらけといいましたが、なんか全て計算し尽くされた欠点というか、欠点だと思ったらちゃぶ台をひっくり返されて結局は面白い感じ。
スイカに塩をちょこっとかけると甘く感じる理論です。

ただの萌えゲーでは無いと言いましたが、じゃあどんなゲーム？と聞かれると少々困ります。
感動するかと言われると、人によりけりだとはおもいますが自分はしませんでした。むしろテンプレ通りの安易な感動を避けているようです。
ただ、笑えます。それもよくあるパロディではなく、会話のテンポやネタや雰囲気で笑わせるタイプです。
ようするにテキストゲーです。ライターの魂が篭った渾身のギャグです。
それが最初から最後まで続きます。しかも特濃。
とあるお笑い芸人は言いました。「人を笑わせることは、人を感動させるより何倍も難しい」と。

そんでこのゲーム、重要なのが「章仕立て」であること。
1章から4章まであるんですが、章ごとにカラーが全く違います。
会話のテンポもギャグもまるで違います。
特に1章については、開始10分で挫折する人も多いと聞きます。正直自分も、これはキツイと思いました。
でもですね、そんな敷居の高さを突破すれば、ちゃぶ台をひっくり返されて面白いと感じるはずです。
プレイする人は、まずは流し読みでいいので1章を突破してください。2章もダメだったら、まあダメかもしれませんが・・・。

あとマジで萌えます。萌えました。ヤバイです。破壊力抜群です。ダメーポとかメじゃないです。
さっきも言いましたが、スイカに塩を(ｒｙ)
特に2章はゲロ萌えです。1章では微笑ましくてニヤニヤ。
3章では脳みそがどこかに行ってしまってまだ戻ってきません。4章は微妙かも・・・。

シナリオのほうは、長い時間をかけただけあってとんでもなく練られています。
つまりスルメです。噛めば噛むほど味が出て、二週目以降も新たな発見があって新鮮な気分になれます。
是非ネタバレを見ないでプレイして頂きたい。ネタバレされた途端につまらなくなる(車輪とか)というわけではないですけどね。

最後に。
このライター頭おかしいです。(ほめ言葉)
Navelも、大衆受けしないこの作品を出すためにシャッフルだのを出したと言っても過言ではありません。
少なくとも、平凡な作品ではありません。平凡な作品に飽きた方は、是非やって頂きたい。
そんでもって気に入った方は、プレリュードも。

魂の作品が、ここにあります。